楪 さやか 27歳
日時:2025年07月15日(Tue)
タイトル:深夜のおとしもの
今や名前すら遠い。
新しい舗装は平らすぎて
そこに在った重みをすべて塗り潰している。
柵もなければ境界もない。
ただ、風が通り過ぎるたびに
どこか遠くを擦るような音がする。
午後。
鉄の匂いが少しだけ濃くなった。
理由もなく懐かしく、理由もなく哀しい。
「ここ、確か…」
誰かが立ち止まれど
その先の言葉は空へと昇るまま
足元には、目印もない。
それでも視線だけが
しばらくその場に残っていた。
宵のうち、灯りがひとつ点いた気がした。
けれど、その反射は記憶の水面のようで
すぐに波紋にかき消されていく。
そして、夜。
その静けさは何故か確かだった。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
新しい舗装は平らすぎて
そこに在った重みをすべて塗り潰している。
柵もなければ境界もない。
ただ、風が通り過ぎるたびに
どこか遠くを擦るような音がする。
午後。
鉄の匂いが少しだけ濃くなった。
理由もなく懐かしく、理由もなく哀しい。
「ここ、確か…」
誰かが立ち止まれど
その先の言葉は空へと昇るまま
足元には、目印もない。
それでも視線だけが
しばらくその場に残っていた。
宵のうち、灯りがひとつ点いた気がした。
けれど、その反射は記憶の水面のようで
すぐに波紋にかき消されていく。
そして、夜。
その静けさは何故か確かだった。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
取り壊された跡地を見て
そこに何が建っていたか
思い出せないこと多いよねぇ
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